ニューバレー

竣工:2003年
建設地:東京都品川区
用途:集合住宅
施工:清水建設
敷地面積:150㎡
建築面積:122㎡
延べ面積:483㎡
構造/規模:鉄筋コンクリート造/地上5階

高い耐久性を持つと思われている鉄筋コンクリートは、実は熱による膨張収縮によるひび割れやコンクリートの中性化という決定的な弱点を持っています。断熱材を躯体の外側に設ける外断熱工法は、その弱点を補い耐久性を飛躍的に高めることができ、同時にコンクリートの大きな蓄熱量を有効に使うことで、省エネルギーと穏やかな室内環境が実現できます。 敷地は一部だけ開通した計画道路に面しているため、広い道幅に少ない交通量で空が大きく感じられるとても気持ちの良い敷地です。その空を楽しむために、上階のオーナー住宅には居間の前に屋上庭園、浴室には大きなトップライト設けて、自然の光と緑と風を窓からふんだんに取りこみました。 外断熱工法により高い耐久性と蓄熱量を得た躯体には、調湿機能を持つ木と漆喰による内装仕上げをしました。冷暖房はヒートポンプ熱源による輻射式冷暖房システムです。 自然環境から遮断された都市型住宅ではなく、伝わってきた暮らしの知恵と最新の建築技術をバランスよく使うことで、快適に自然を楽しむことができる都市型住宅をめざしました。

写真撮影:Koshimizu Susumu